[ホテル内ショップ店員への影響]コロナ禍をどう乗り越えるか/「転職を考えています」

新型コロナウイルスが私達の生活を変えている。そこで当社は、コロナ禍で宿泊、航空、観光などの業界に携わる個人にスポットを当て、インタビュー特集を実施している。今回は、現役でホテルのブティックに勤務する女性に話を伺った。

[回答者]
らぱんぬ(20代後半女性)

[職歴]
2019年~ 外資系ホテル勤務

[勤務先の所在地]
東京都千代田区

[勤務先の種別]
外資系シティホテル

──コロナ前の業務内容を教えて下さい

ホテル内にあるデザイナーズブランドのアパレルブティックで販売員をしております。接客がお仕事のメインですがそれに伴う附帯業務、例えば清掃、在庫管理、商品整理陳列、顧客管理などもしております。またアメリカと台湾に住んでいたことがあり、英語と中国語ができることから、海外(主に中華圏)のチームとの連絡も行っています。ホテルに滞在していらっしゃる外国人観光客のお客様が多くいらしたので、外国語を使用しての接客を中心にしておりました。

──コロナ禍での業務内容の変化、客層(国籍、性別、年齢)の変化、地域の変化、出勤頻度の変化、ご自身のライフスタイルの変化等を教えて下さい

コロナ禍での業務内容に変化ありません。内容に変化はなかったのですが、お客様がほとんどいらっしゃらない日が続いています。もともと外国人観光客のお客様に多く利用していただいてた店ですので今は本当に困っています。GOTOキャンペーンなどで宿泊されるお客様やお食事でレストランを利用されるお客様などでホテル自体は少し賑やかになっていますが、なかなかアパレルのブティックでお買い物をするお客様がいない状況です。

お客様の層としては、マダムの年代に好まれるブランドかと思います。もちろんドレスなど若い女性にも似合う商品はたくさんありますが、値段も安くはないので若い人はあまりいらっしゃらないです。紳士服も一応あるのですが数がとても少ないので、女性のお客様の方が多いです。

コロナによって社員が数名辞めてしまい、お店を閉めていた2ヶ月間以外は変わらず週5日出勤しております。毎朝出勤し掃除や商品整理をし、雑務など終えお客様を迎える準備を万全にしても1日にいらっしゃるお客様の平均数は0組から3組ほどで、ほとんどのお客様はチラっと見て帰られます。いつもご利用くださるお客様で遠方にお住まいという方も多いので新作入荷をしても、なかなかご来店していただくのは難しい状況です。新規のお客様は毎月ほぼ0で、売上げがなかなかたちません。ボーッと立っているのも辛いので、上司からは座って本読んだりやりたいことあればやっててもかまわないと言われてしまっている状態です。なので勤務時間中する事がないときは本を読んだり、今後について考えたり、店員と雑談したりして過ごしています。

──給与・賞与への影響を教えて下さい

残念ながらもともとインセンティブやボーナスなどの賞与がない契約でした。コロナだからといって給与が減るということもありませんでした。アパレル販売員のお給料はもともと低いのでさらに減給されたら生活できません笑

──今後の転職予定の有無を教えて下さい

転職はしたいと思っています。時間があるときは求人サイトを結構頻繁にチェックしています。まだ上司にも話していませんし、職場に不満は全くないのですが、給与面を考えると転職したいなと思ってしまいます。

──ご自身の現状や将来についての所感を教えて下さい

職場の人たちにはとても恵まれてますし、お仕事がしんどいこともなく、楽しくやってはいます。ですが、売上がほとんどないこと、多くのアパレル会社が倒産したり、店舗がなくなってしまったり、ECサイト販売の流行で販売員という職がなくなりつつある時代です。接客以外の仕事に挑戦して新しいキャリアを作りたいという気持ちから、やはり転職を考えています。今はお仕事が忙しいこともないので外見と内面共に自分磨きをたくさんできる時期とプラスに考え頑張っていきたいなと思っています。

──どうもありがとうございました

当社は、コロナによる宿泊、航空、観光などの業界への影響を今後も発信する。ご覧頂ければ幸いである。

【制作】ジャパンプランナーズ株式会社

関連記事

  1. [現役のビジネスホテル運営者に聴いた]ホテルを全館休業に/「スタッフ達が自主退職を」

  2. [学校等の団体の受入組織職員に聴いた]顧客が欲しい地域団体と、コロナを恐れる住民との狭間に/「地方の観光は国や行政の支援が無いと続かない」

  3. [現役ホテルウーマンに聴いた]コロナで変わった業務、客層、賞与/「人生の迷子状態に」

  4. [現役のホテル勤務者に聴いた]インバウンドが全くいない/「観光業に携わりたい」

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。