旅行会社の未来

旅行予約システム大手のアマデウスは、「旅行会社の未来」と題したレポートを公表した(リンクはこちら)。

そのレポートによれば、注目すべき業界傾向トップ5は次の通り。

1.パーソナライゼーション
今や消費者は、自身に合った旅行体験を求めている。そのため、顧客データや予測アナリティクスを活用する必要がある。

2.モバイル&ペイメント
若い世代はモバイルサービスを利用して旅行する。今後、インスタントメッセンジャー形式のインターフェースは人気となるだろう。

3.豊富な旅行コンテンツ
5G及び6Gといった高速スピードネットワークの導入に伴い、旅行コンテンツは増加し、コンテンツ管理が重要になる。更に、他のコンテンツとの差別化のためには、非旅行関連コンテンツ(例えばコンサートのチケット)との統合や、無料Wi-Fiなどの付加価値サービスが必要であろう。

4.音声会話
フライト検索やホテル予約などにおける旅行者と旅行会社とのやりとりは新しくなるであろう。例えば旅行者は、音声認識やデジタルアシスタントと音声会話をすることになるだろう。

5.モノのインターネット
モノのインターネット(IoT / Internet of Things)が旅行プロセスのあらゆる段階において顧客と旅行会社をつなぐだろう。

以上紹介した5つの傾向は、すでに日本で発生しているし、今後進んでいくだろう。若い旅行者にとってはモバイルを利用することが当然の文化であるため、旅行会社はそれに合わせて改革を進める必要がある。特に、大きな店舗を設けて多くのスタッフをそこに配置するという従来のやり方では、若い世代に相手にされないだけでなく、多額の経費がかかるだろう。

旅行会社がどのように変わっていくか、その変化を注視していきたい。

関連記事

  1. 無断キャンセル問題をどう解決するか

  2. [2024年3月]訪日外国人数308万人、単月として初の300万人超

  3. 「にっぽんの温泉100選」が発表

  4. [2022年9月]訪日外国人数、コロナ以降初めて20万人超

  5. [取扱金額]旅行業者ごとの状況(平成30年度)

  6. 旅館/ホテルの予約経路はどこが最大か

  7. [2020年5月]旅行取扱額が97.6%減少

  8. 羽田空港の新ルートで何が変わるのか

  9. モバイル型ロボットで教育旅行

  10. [2021年9月]訪日外国人数が3割増

  11. 2019年11月下旬の週末は各地で混雑するのか

  12. [2022年]訪日外国人数、年間383万人

  13. [2024年7月]訪日外国人数329万人、単月では過去最高を更新

  14. [宿泊業]2019年冬のボーナスはどうなったか

  15. [2023年4月] 訪日外国人数、昨年10月以降で最高 200万人目前

  1. 4-6月期のインバウンド消費額は18.0%増の2.5兆円!ホテル系J-REITを…

    2025.07.18

  2. 6月の消費者物価は3.3%増!物価高騰を背景に上場企業の純利益は過去…

    2025.07.18

  3. 6月の東京23区の新築マンションは1.3億円超!不動産業の株を購入し…

    2025.07.17

  4. 6月は貿易黒字!円高対策で内需系の不動産業の株を購入して配当金と…

    2025.07.17

  5. 6月の訪日外国人数は7.6%増!過去最速で累計2,000万人を突破!ホテ…

    2025.07.16

  6. 5月の宿泊者数は3.7%増!外国人が増加!ホテル系J-REITを購入して分…

    2025.07.16

  7. 5月の東京23区の中古マンション価格は36.6%増の1億円超!不動産業の…

    2025.07.15

  8. 5月の第3次産業活動指数は前月比0.6%増で一進一退!不動産業の株を…

    2025.07.14

  9. 5月の景気動向指数は「悪化」でも上場企業の純利益は過去最高!対策…

    2025.07.14

  10. 6月の企業物価は2.9%増!物価高騰を背景に上場企業の純利益は過去最…

    2025.07.11